平成11年度開始未来開拓学術研究推進事業研究プロジェクト
総合研究領域  「炭素材料第117委員会、
フッ素化学第155委員会」研究推進委員会



 
    Basic Science and Applications of Nanocarbons
    Developed for Advanced Energy Devices

    先進エネルギーデバイス用ナノカーボン(NC)の基礎科学と応用

    プロジェクト・リーダー   遠 藤 守 信
                    信州大学工学部 教授


図1 “ナノカーボン”プロジェクトの研究スキーム

      研究の目的
 

リチウムイオン電池は2次電池中で最高のエネルギー密度を有しており、安全かつ最も小型、軽量で、これには負極用炭素材料が技術の中核になっている。将来のリチウムイオン電池のさらなる発展には、より多くのLiが貯蔵可能な負極用炭素材料の科学と技術の確立が不可欠である。また、電気2重層キャパシタは、炭素材料中のナノポアー内に導入されイオン群による現象を利用したもので、高寿命で信頼性の高い未来型電源デバイスである。本研究は、世界的にも最先端のレベルにある我が国の炭素科学(117委員会)とフッ素処理による表面改質科学(155委員会)をベースとし、リチウムイオン電池並びに電気2重層キャパシタ等、次世代型超高性能エネルギーデバイスへの応用を目的とした新炭素体『ナノカーボン』の科学と技術の開発に焦点を合わせたものである。かかるエネルギーデバイス分野で将来的にも世界中心となるべく、またその新たな発展を開拓するためにも、本研究はことに重要である。ナノカーボン(NC’s)の基礎科学と応用の開拓によって、ハイブリッドや電気自動車、ロードコンディショナーなどの諸分野、さらに高度情報通信インフラやモバイルコンピューティング時代を支援する先進エネルギーデバイス分野に貢献することを目指す(図1,2

   図2炭素科学(117委員会)、フッ素化学(155委員会)をベースとした具体的研究

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